トイレトレーニングを始めてみたものの、なかなかおむつが外れない。周りの子はもう進んでいるみたいで、つい焦ってしまう――そんな気持ちになっていませんか。うまくいかない日が続くと、「私のやり方が悪いのかな」と自分を責めたくなるかもしれません。でも、大丈夫です。排泄の自立には大きな個人差があり、思うように進まないのは、とても自然なことです。
トイトレが進まないのは、当たり前のこと
おしっこやうんちを自分でできるようになるには、実はいろいろな発達が関わっています。体の面では、おしっこを一定量ためられる膀胱の育ちが必要です。それに加えて、「出そう」という感覚に気づく力、それを言葉やしぐさで伝える力、「トイレに行けばいい」という見通しを持つ力など、たくさんの要素が少しずつ組み合わさっていきます。
これらの育ちのペースは一人ひとり違います。だから、周りの子と比べる必要はありません。進みにくい背景には、たとえば次のようなものがあります。まだ体の準備が整っていない。濡れた感覚が分かりにくかったり、便座が怖かったりする、感覚の特性がある。次に何が起こるか見通しが立たず不安になる。出そうな感じを言葉で伝えにくい。どれも、本人のせいでも、親御さんのせいでもありません。
無理のない進め方

大切なのは、順番どおりに急がず、行きつ戻りつしながらゆっくり回していくことです。
- 焦らず様子を見る:まだ難しそうなら、一度お休みしても構いません。
- トイレに慣れる:まずは座ってみるだけでOK。空間に親しむ段階です。
- タイミングで誘う:起きたあとや食後など、出やすい時間にそっと声をかけます。
- 成功を一緒に喜ぶ:できたら「できたね」と一緒に喜びます。
- 失敗を叱らない:漏れても大丈夫。淡々と片づけ、また次の機会へ。
家庭でできる工夫
- 絵や写真で流れを見せ、次にすることが分かるようにする(見通しの視覚化)
- できたことを具体的にほめる(「座れたね」「教えてくれてありがとう」)
- 補助便座や足台を使い、体が安定して怖くない環境を整える
- 体調や機嫌のよいときを選び、疲れているときは無理をしない
- 失敗を責めず、「大丈夫だよ」と安心できる雰囲気を大切にする
相談してよいサイン
「うまくいかず不安がとても強い」「年齢が上がってもなかなか難しい」「本人がトイレを強く嫌がる」といったときは、一人で抱え込まなくて大丈夫です。園の先生やかかりつけのお医者さん、自治体の発達相談、作業療法士など、専門職に気軽に相談してみてください。感覚や体の育ちの見立てをふまえて、その子に合った進め方を一緒に考えてもらえます。
保護者さまへ
トイレトレーニングは、早く外れることがゴールではありません。お子さんが自分のペースで、安心しながら一歩ずつ進んでいくことが何より大切です。周りと比べて焦る必要はまったくありません。今日できなくても、明日できなくても、少しずつ育っています。うまくいかない日があっても、そばで見守るあなたの存在そのものが、お子さんの安心につながっています。
※ 発達には個人差があり、進め方や相談先は一人ひとり異なります。気になることがあれば、早めに専門職や自治体の窓口にご相談ください。
本記事は一般的な情報をまとめたものです。排泄の自立には大きな個人差があり、進め方や相談先は一人ひとり異なります。気になる場合は専門職・自治体の窓口にご相談ください。