お子さまが児童発達支援や放課後等デイサービスを利用し始めると、「個別支援計画」という言葉を耳にすることがあります。聞き慣れない言葉が多くて、「これは何だろう」「親は何をすればいいの」と戸惑う方も少なくありません。ここでは、個別支援計画とは何かを、できるだけやさしくご説明します。
個別支援計画とは?
個別支援計画とは、児童発達支援や放課後等デイサービスで、お子さま一人ひとりの目標や支援の内容を書きまとめた計画書のことです。「どんな力を伸ばしていきたいか」「そのためにどんな関わりをするか」を具体的に決めておくもので、事業所ではこの計画に沿って日々の支援が行われます。
作成の中心になるのは、事業所にいる児童発達支援管理責任者(じどうはったつしえんかんりせきにんしゃ、通称「児発管(じはつかん)」)という専門のスタッフです。お子さまやご家庭の様子をふまえながら、支援の道すじを整理してくれる役割の人、とイメージしてください。
「サービス等利用計画」との違い
もう一つ、名前がよく似ていて混同しやすいのが「サービス等利用計画」です。この2つは別のものなので、簡単に整理しておきます。
- サービス等利用計画…相談支援専門員という人が作る、全体をまとめた計画。どのサービスをどう組み合わせて使うか、という大きな見取り図です。
- 個別支援計画…利用するそれぞれの事業所が作る、その事業所の中での計画。実際にその教室で何をするか、を具体的に定めます。
「全体の地図」と「一つの事業所の中身」、と考えると分かりやすいかもしれません。
作成から見直しまでの流れ

個別支援計画は、一度作って終わりではなく、次のような流れでくり返し見直されていきます。
- 面談・アセスメント(聞き取り)…お子さまの様子や、ご家庭の願い・困りごとをていねいに聞き取ります。
- 計画案の作成…聞き取った内容をもとに、児発管が目標や支援内容の案をまとめます。
- 保護者へ説明・同意…内容を保護者に説明し、納得いただいたうえで同意をもらいます。
- 支援の実施…計画に沿って、日々の支援を進めます。
- モニタリング(定期的な振り返り)…計画どおり進んでいるか、お子さまの様子はどうかを定期的に確認します。
- 見直し…振り返りをふまえて計画を更新します。おおむね半年ごとが一つの目安ですが、お子さまの状況によって変わります。
保護者ができること
計画は事業所だけで作るものではなく、保護者の声がとても大切です。次のようなことができます。
- 家庭でのお子さまの様子や、こうなってほしいという願い・困りごとを、できるだけ具体的に伝える
- 示された目標に納得できるかを確認し、分からないことは遠慮なく質問する
- 同意する前に、計画の内容をきちんと読む
- モニタリングの機会に、成長を感じた点や気になる点を共有する
- 「もっとこうしてほしい」という要望は、遠慮せず伝えてよい
保護者さまへ
個別支援計画は、事業所が一方的に決めるものではなく、保護者と事業所が一緒に作っていくものです。専門用語が並ぶと身構えてしまうかもしれませんが、いちばんお子さまを知っているのは、いつもそばにいるご家族です。感じたこと、願っていることを言葉にして伝えることが、そのまま計画の土台になります。分からないことは、その都度たずねて大丈夫です。お子さまの育ちを、みんなで一緒に見守っていきましょう。
※ 個別支援計画の様式や見直しの頻度、進め方は、事業所や自治体によって異なります。ここでご紹介したのは一般的な一例です。
本記事は一般的な情報をまとめたものです。個別支援計画の様式・頻度・運用は事業所や自治体によって異なります。詳しくは利用先の事業所・自治体にご確認ください。