2026年4月の障害福祉サービス等報酬改定にあわせて、児童発達支援・放課後等デイサービスでは、特別な配慮を必要とするお子さまへの個別支援をより手厚く評価する新しい加算(仮称「個別サポート加算(Ⅲ)」相当)の運用が始まりました。重度心身障害児や医療的ケア児、強度行動障害のあるお子さまなど、これまで以上に専門的な支援が求められるケースを、報酬の面からきちんと評価していこうという制度趣旨です。
「加算」と聞くと事業所側の話に思えるかもしれませんが、実際には「どの事業所がどんな専門性を持っているか」が見えやすくなり、保護者の事業所選びにも直結する変更です。この記事では、保護者として押さえておきたいポイントを3つに整理してお伝えします。
保護者が知っておきたい3つのポイント
① 「専門性の高い支援」が報酬で評価される仕組みになった
新しい加算は、重度心身障害児・医療的ケア児・強度行動障害のあるお子さまなど、個別の手厚い支援を必要とするケースに対して、看護職員や児童指導員、強度行動障害支援者養成研修の修了者など、より専門性の高い職員を配置して支援を行った場合に算定できる仕組みです。これにより、事業所側には「専門人材を配置するインセンティブ」が働きやすくなり、結果として現場の支援の質の底上げにつながることが期待されています。
これまでも個別サポート加算(Ⅰ)(Ⅱ)はありましたが、今回の改定では対象範囲や評価ポイントがさらに整理され、「特別な配慮が必要なお子さまほど、丁寧に時間をかけて支援する」ことが報酬上もきちんと裏づけされる形になりました。
② 保護者の利用料負担は基本的に増えない
「加算が増える=家計の負担も増えるのでは?」と不安に思う方も多いと思います。しかし、児童発達支援・放課後等デイサービスは原則1割負担で、世帯所得に応じた**月額利用者負担上限**が設けられています。多くの世帯では月4,600円または9,300円が上限となっており、加算が積み上がってもこの上限を超えて請求されることはありません。
つまり、新しい加算によって事業所が受け取る報酬は増えても、**保護者が支払う月額の自己負担はほとんどのケースで変わらない**ということになります。「専門性の高い支援を、これまでと同じ負担で受けやすくなる」と捉えていただいて差し支えありません。詳細はお住まいの市区町村の受給者証担当窓口でも確認できます。
③ 事業所選びの「見える化」が一段進む
2025年度からは「支援プログラムの公表」が義務化され、各事業所がどのような方針・プログラムで支援を行っているかをWebサイト等で確認できるようになりました。今回の新加算は、この公表内容と組み合わせて見ることで、より実態に近い事業所の姿が見えやすくなります。
具体的には、
– 支援プログラムにおいて重度心身障害児・医療的ケア児・強度行動障害への対応方針が書かれているか
– 看護職員や強度行動障害支援者養成研修修了者などの専門職が配置されているか
– 個別支援計画の中で、お子さまの特性に応じた目標と手立てが具体的に書かれているか
といった点を、新加算の運用状況とあわせて確認することで、「我が子に合った専門性のある事業所」を選びやすくなります。気になる事業所があれば、見学や面談の際に「個別サポート加算(Ⅲ)相当を算定していますか?」「どのような専門職が配置されていますか?」と直接たずねてみるのもおすすめです。
ブロッサム発達パークの見解
ブロッサム発達パークでは、今回の改定を「お子さま一人ひとりの“ちがい”に、もっと正面から向き合うための仕組み」と受け止めています。重度心身障害児や医療的ケア児、強度行動障害のあるお子さまへの支援は、決して特別なことではなく、児童発達支援・放課後等デイサービスが本来担うべき役割の一つです。新しい加算によって、その姿勢が制度の側からも後押しされることを心強く感じています。
私たちは、専門性の高いスタッフの配置と研修の継続、そして保護者の皆さまとの密なコミュニケーションを大切にしながら、「ここに来てよかった」と感じていただける時間を一つひとつ積み重ねていきます。制度の変化を不安ではなく、お子さまの可能性を広げるチャンスとして一緒に活かしていけたらと考えています。
ご家庭の状況や受けられる支援について「うちの子の場合はどうなるの?」と気になることがあれば、どうぞお気軽にブロッサム発達パークまでご相談ください。見学・面談のお申し込みも随時お受けしています。
参照:こども家庭庁「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定について」/こども家庭庁「児童発達支援等における支援プログラムの公表について」/厚生労働省「障害児通所支援に係る報酬・基準等について」